No bees, No life!~養蜂日記~

みつばちたちに振り回される養蜂初心者のあれやこれやの記録です。

キリマンジャロのみつばち

先日見たドキュメンタリー。

ケニアキリマンジャロ山麓では野性のみつばちの分蜂群を捕獲して飼っているのだとか。

飼い方としては日本みつばちと同じなんだなーと思って見ていたら。

ワイヤーで吊るされてブラブラしている巣箱(横長型)を畑の周りに何十も置いている。

なんでそんなたくさん?

ていうかブラブラしてていいのか?

と思ったのですが、

 

なんと。

これはみつばちで作るフェンスなのだそう。

 

何のためかというと、

ゾウよけ。

 

ゾウは大きな図体の割にみつばちがとても苦手で、ちょっとブーンと来ると逃げてしまうんだとか。

ゾウに畑を荒らされて困っている農家の人たちは、こうしてみつばちフェンスで畑を囲むことでゾウを防いでいるんだそうです。

しかもはちみつも取れて一石二鳥♪

みつばちの新たな可能性見たり、です。

 

日本だと、みつばちの巣箱は逆にクマを呼び寄せてしまうけどね…。

刺されます

最近よく刺されます。

みつばちに刺されると、その瞬間は「いたっ」程度ですぐ痛みはなくなるのですが、半日か1日後からかゆくなって赤く腫れてきます。ブヨに刺された時みたいな感じで結構不快です。

スズメバチがうろうろしだしたのでみつばちも気がたっているのか、ちょっと内検しただけで刺されます…。

刺されると、いったん家に戻り、装備を外し、針を取って、ポイズンリムーバーで毒を吸い出す、という一連の工程をこなさなければならないのでとっても面倒です。

そのあとで、もう一度全部装備をつけて、燻煙器を着け直し、内検に戻る、、のはさらに面倒です。

そんなわけで内検が中途半端な今日この頃…。

ちゃんとやらなきゃなーとは思うのですが。

 

ところで、エイミーさんちはいつも巣門まわりにはちがどっさり出ているのに、キャシーさんちはなんだかまばら…。

キャシー家に問題発生中?と疑って内検してみたものの(ただし、上述の理由により継箱しか見れず)、巣内にははちはどっさりいるし、一旦開けるとみんな外に出てくるので巣門前はエイミー家ばりに混雑するし。

何なんだろう…と思っていたところ、千里眼(?)のKさんからタイミングよくお電話が。

「巣門前にたくさんはちが出てるか?出てないなら巣枠が多すぎるから減らせ。」とのこと。

確かに、先日の採蜜で、キャシーさんちは少々欲張って3枚絞ったので空巣枠を3枚入れたのでした。(エイミー家は1枚しか絞らなかった)

なるほど、スペースが多すぎたか…。

それじゃあ週末にでも巣枠を抜いて分割板を入れようかな、と思っていたところ、なぜか群勢が復活するキャシー群。

ここ2、3日はキャシー家も巣門前が混雑しています…。ううむ。何なんだ…。

 

↓これはエイミーさんち。

白い花粉をがっつり付けて戻ってくるみつばちをよく見かけます。

きゅうりでもひまわりでもないし、何の花粉だろう?

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糖度80

糖度計を入手しました。

アタゴのPAL-2。

糖度計といえば、アタゴです。

高いけど、みつばち飼いとしてはやっぱり必要かなと。

 

丸いところにはちみつを少量のせてSTARTボタンを押すだけ。

数秒で糖度が表示されます。

機械苦手なわたくしでも余裕で使えますよ。

 

とりあえず測ってみた春の蜜、81.6度。

80度超えしたので、一安心。

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糖度75度以下の蜜は発酵してしまうそうで、一般的には80度程度あれば蜂蜜として合格らしいです。

この高い糖度ゆえに蜂蜜は腐ったりしません。

 

そもそも花の蜜の糖度は40度くらい。

それをみつばちたちが巣箱に集め、せっせと扇風して水分を飛ばし、80度くらいまで糖度を上げて蜜房に蓋をして保存するわけです。

国産の蜜は、1種類の花の蜜を採るために、全面に蓋がかかっていない(=まだ水分が十分に飛んでいない)状態で絞ることが多いです。よって糖度がやや低めなのだとか。

一方、ヨーロッパや、オーストラリア、ニュージーランドの蜂蜜は、1年間貯めた蜜を年に1回だけ絞るという方法が多く、いろんな花がブレンドされた百花蜜ですが、糖度の高いものが採れるのだそうです。(もちろん花の種類も影響します)

それに、水分を飛ばすのだから、オーストラリアとかギリシャとか、もともと湿度の低い国の方が有利でしょうね。

確かにヨーロッパやオセアニアの蜂蜜は濃厚で甘さの強いものが多いです。

ミャンマーラオスなど東南アジアの蜂蜜を食べた経験上、湿度の高い国の蜂蜜は糖度低めのように思います(技術的な問題もあるかもしれません)。

最近、キルギスの蜂蜜なるものが売られているのを見かけますが、中央アジアやモンゴル辺りで養蜂したら結構いい蜂蜜が採れるかもしれません。

夏の花

信州もようやく梅雨明け。

いきなり暑いです。

 

みつばちたちはどうしているかというと…

 

夏らしい花で蜜を集めていました。(↓3匹います)

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ラベイユでひまわりのはちみつというのを食べましたが、カスタードみたいな濃い黄色にちょっと酸味があって、ヨーグルトによく合いそうな味でした。

 

ひまわりはよい花粉源だそう。

幼虫育てに花粉は欠かせません。

そんなわけで蜂場の周りにひまわりを多めに植えました。

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ひまわりは採種も楽なので、種を集めて来年もまた蒔けそうです。

 

菜園のきゅうりにも訪花しています。

特に朝に多く訪れている様子。

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おかげで今年はきゅうりも大豊作♪

続・スズメバチ

スズメバチ対策の続きです。

養蜂用のスズメバチ捕獲器(Kさんオススメの長野式というやつ)を取り付けました。

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巣門の前でみつばちを捕まえたスズメバチが飛び去ろうとすると、この捕獲器に入って出られなくなる、という代物。

(構造は簡単ですが、捕獲能力は高いです)

富士山みたいな網のトンネルを抜けた上階は、二度と戻ることのできない死のトラップです。怖!

 

さて、今週は2度目の蜜絞りも行いました。

今回は3群全部絞ったので、エイミー、ベティ、キャシーそれぞれで蜜を分けて、味を比較してみました。

同じ時期に同じ場所で飼っているのでそんなに違わないかも…と思ったのですが、どうしてなかなか、3者3様に味がちがって面白いです。

西洋みつばちはいい蜜源があれば一斉にそこに訪花するという性質があるのですが、蜜源が何種類かあれば群によって選ぶ蜜源が違うようです。

ちなみに、内検に1番苦労している気の強いエイミーさんちの蜜が、濃厚で1番おいしいです。

 

↓下にかなり自由巣が伸びてしまった巣枠。

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継箱をしたときに、下の巣箱と上の巣箱で巣枠の数を揃えないとこういうことが起きます…。

育児スペースをなるべく確保して分蜂を防ぐため、上の箱と下の箱の間に隔王板を入れていません。

そうすると上下の箱の内部は一続きになるため、上下の巣枠の数が一致せず上の巣枠の下に空間ができると、このようにどんどん巣が増設されてしまいます。

この自由巣はまだ蜜が入っていないので、蜜蝋用に確保。

 

それにしても、キイロスズメバチは1回の襲撃でみつばちをせいぜい1匹さらっていくだけですが、私ときたら1回の内検で何十匹もつぶしてしまう上、はちみつを巣枠ごと奪っていきます。

みつばちからしたら、スズメバチ退治とか言っている私の方が、スズメバチよりずっと怖いやつなんだろうなあ…。

 

スズメバチの季節です

養蜂の大敵、スズメバチの季節がやってきました。

 

巣門の前を飛ぶみつばち。

それを捕まえようと巣箱前をホバリングするアカバチ(キイロスズメバチ。この辺ではこう呼ぶ。)。

さらにそれを捕まえようと網を片手にうろうろする自分。

 ・・・とはいえ1日中巣箱の前で網を振り回しているわけにもいかないので、ペットボトルトラップを仕掛けてみた。

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上の方にカッターでH型の口を開け、中に誘引剤を入れたものを巣箱の近くに吊るします。

誘引剤は、ジュース+焼酎+酢+砂糖。

オレンジジュースバージョンと、カルピス&ブドウジュースバージョンを作製しました。(写真はカルピス&ブドウジュース)

ちなみにみつばちはトラップには入りません。酢のせいかな?

 

で、どうなったかというと・・・

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もはや元の液体の色がわからないほどの大盛況っぷり。

 

捕らえられたのは、スズメバチ2、3匹、アシナガバチみたいなハチ5、6匹、あとは蛾がてんこ盛り。

まあハチノスツヅリガ(巣を食べてボロボロにしてしまうスムシの親)も一緒に退治できるならそれでもいいけど。

このハチノスツヅリガ、みつばち飼いにとっては単なる害虫ですが、釣りをする人にはいい餌になるそうで、なんとスムシは釣具店で売られているそうです(!)

しかも。

ハチノスツヅリガはプラスチックを食べる(誤飲とかではなくちゃんと消化する)そうで、昨今問題になっているプラスチックゴミの処理に利用できないかと考える人たちもいるとかいないとか。

物事にはいろんな側面があるんですね…。

 

ハチノスツヅリガではないけれど、トラップの中にこんな子もいました。

ピンクの縁取りがおしゃれ。

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さて、スズメバチに関しては、週末に長野式スズメバチ捕獲器(←養蜂用の本気のやつ)というのを設置する予定です。

オオスズメバチが出てくるのはお盆頃らしいのですが、アカバチはすでに出てきているので、とりあえずできるだけのことはしておこうと思います。

クリ、栗、クリ!

栗の花が満開です。

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栗林があるのですが、この時期はとにかく栗の花の香りがすごい。

花は夜に強く香るものらしく、夜に一歩家の外に出ると、むせかえるほどの香りが暗闇に充満しています。

 

栗の花はよい蜜源です。

が、日本ではあまり人気がないらしいです。

あの独特な花の香りがはちみつにもそのまま出てかなり個性の強い蜜になるので、おだやかな薄味好きの日本人の口にはあまり合わなかったのか…。

この近辺で養蜂をやるおじさんたちも、「栗が入るとだめだ」と一様に言います。

栗の蜜は人間用には絞らないけれど量はとれるので、蜂の餌用に取っておくんだそうです。

 

一方、イタリアやフランスなどではこの個性が逆に人気なんだとか。

日本でも最近はブルーチーズやウォッシュチーズのようなクセの強いチーズが食べられるようになってきたように、はちみつも個性的なタイプが市民権を得る日が来るかも…?

 

私は個人的には栗の蜜は嫌いじゃないです。

というか、けっこう好きです。

ただ、確かに強烈は強烈なので、食べ方は選ぶと思います。

クリームチーズと一緒にハード系パンに合わせる、というのが鉄板。

それから、マスカルポーネチーズやバニラアイスにとろりとかける、とか。

クッキーに焼きこむのもなかなかおもしろいです。(オーブンで焼いてる間、部屋中に香りが充満する!(笑))

 

ま、人もはちみつも、個性が強い方がいいですね!

 

 

ちょっと用事で東京に行ったので、はちみつ専門店のラベイユに寄ってきました。

このお店は、品揃えもさることながら、スタッフさんもすごく知識豊富で、その上全品味見させてもらえるというはちみつワンダーランドです。

(ただし、3、4種類味見していると甘さでのどが痛くなってくるので、水を持参した方がいいかも…)

さんざん味見しまくって、今回は以下の3種を購入。

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左から、栗、マヌカ、アーモンド。

 

栗はイタリア産。

カラメルみたいな色!味も芳醇!香りも芳醇!そしてテクスチャーはねっとり!

とにかく全方位的に個性的です。

日本の栗とヨーロッパの栗は種類が違いますが、うちで栗の蜜がとれたら比較してみたい。

 

今回のヒットはアーモンドでした。

はちみつなのにアーモンドの味がします、まじで。

パンに塗って食べると…

おいしすぎる…。

 

買わなかったけれど、他に、マンゴーみたいな味の沖縄産はちみつとか、黒糖みたいな味のレッドヒースとか、驚くべき味のはちみつがたくさんありました。

はちみつというものの概念を覆されるお店です。

はあ、奥深いな、はちみつ…。